155014 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

Limit battle/3章~事故~

~第13話~雑談~


翌日・・

修は昨日の出来事を電話を通して美雪に言っていた。

美雪『なるほど・・それは嫌な人ね・・。』

修「だろ?マジでムカついたわ・・行き成りそのS13のバンパーを外せだもんな・・何なんだよって。」

美雪『ホントにその人明智って言ってたの?』

修「多分そうだろ・・。」

美雪『多分って・・。』

すると、突然思い出したかの様に『あ!』っと言って修に言い始めた美雪。

美雪『あ、明日の文化祭修君大丈夫?』

修「あー・・そういえば文化祭って執事、メイド喫茶だったな・・女性・男性に合わせるって・・何考えてんだろ・・

で?俺何やるんでしたっけ?」

美雪『あれぇ?可笑しいな・・真君から聞いてないの?』

修「ウィ?」

美雪『真君は確か〔修は執事だ!〕って言ってたよ?』

修「はぁ?!何で!聞いてねぇよ!おい!おい!何?!」

美雪『・・あんまり叫ばないでよ。私も同じようなのなんだから!』

修「あ・・悪い・・すみましぇん。」

その後数十秒だんまりが続き、修が切り出した。

修「あ・・今日さ、阿神にこない?」

美雪『うん、いいよ。じゃぁ、後でね。今から家出るから。』

修「おー、じゃ。」

電話を切ってガレージに行きS13のSR20DETに火を灯した。

そのままガレージを飛び出て阿神峠へ向かった。



阿神峠頂上PA・・頂上には4台のマシンが・・白いトップシークレットエアロのS15シルビア・・白いアミューズR1エアロの

S2000、赤いNSX・・見た限りではGT風のルーフのエアインテーク、大きめのGTウィングを装備した物・・そして蒼い

URASエアロのER34が停まっていた。

最初に口を聞いたのは赤いNSXのドライバーに見える赤髪のサングラスをした長身の男だった。

???「で?今日の呼び出した理由は?」

次は白いS15ドライバーらしき男が喋った。

???「いや、俺はもう走らないから弟にお前の走りの全てを注いで欲しいなぁってさ。」

そしてまたNSXのドライバーが話す。

???「しかし、陽介。それならお前が・・」

彼は陽介と言った。そう、S15のドライバーは修の兄の陽介だった。

陽介「いや、俺は走らないと決めた。走ったとしてもホントに名誉を掛けた物じゃなければ走らない。」

すると、白いS2000のドライバーと思われる女性が陽介に話しかける。

???「幾らなんでも走らないなんてそこまでしなくてもいいんじゃない?」

陽介「いや、そこまでしなきゃ収まりが付かないんだよ、香苗。」

香苗と呼ばれた女性、彼女は陽介の同級生で今は彼女的存在だ。

???「そこまで言うのなら仕方が無い。俺は厳しいが、それでもいいのか?」

陽介「何の問題ないぜ、むしろあいつにはそれくらいがいい。」

???「分かった。じゃ、俺は帰る。その時期になったらまた呼んでくれ。」

彼はNSXに乗ってC32Bの音を響かせながら峠を下って行った。


と、ER34の女性が喋りかけてきた・・彼女は由美であった。


由美「貴方、本気であの人に任せる気?」

陽介「うん。」

由美「行っておくけど、あの人尋常じゃないって噂よ?」

陽介「いいっていいって、あいつには俺を超えてもらわなければ困る。」

彼が何故そんな事言ったのかは知らないが、由美は一回息を吐いて「じゃ、私も帰るね。」っと言って車に乗り込んで

峠を下って行った。



香苗「さ、私達も行こう?」

陽介「そうだな。」

2人はそれぞれの車に乗り込んで峠を下った――


丁度麓・・

修「ん?」

彼は丁度麓のコンビニから出てきた所で、目の前に猛スピードで駆け抜ける赤いNSXが通り掛った。

修(カッケェ・・。)

彼はそのNSXが街に聞けるの見続けていた・・。


第14話へ続く。



第14話~対決~


コンビニに駐車場に停めてあるS13の中で美雪を待つ修・・すると、車の中でも分かるほどの爆音が響いてきた。

修「な、何だ?」

S13の中で後ろを振り向いた。そこには一瞬白い2台と蒼いマシンが通りかかったのが見えた。

修(何だったのだろう・・。)


しばらくして2JZの6発の音が聞こえて来た・・。

見えてきたのは美雪の白いスープラだった。コンビニの駐車場に入って来て修のS13の横へ停めた。


美雪「お待たせ・・。」

修「よう、元気ないじゃん?どした?」

しばらく鎮まった・・

修「あ・・明日の事か・・それなら俺もだろ?っま、気にすんな!」

気軽に言った修だったが、美雪はちょっと気にしてたみたいだった。

美雪「・・・。」

修「・・んじゃ、気晴らしに俺と一戦さー・・戦らないか?」

美雪「・・いいわね、負けても何にも言わないでよね?」

修「バーロー、俺がお前に負けるかよ。」

2人は話の間に笑いも入れていた。眼が合う度に笑っていた。


修「―さ。先行はお前だ。後追いで俺が行く。ちなみに上りな。」

美雪「あら、私が最初でいいの?上りでしょ?パワーもトルクも違い過ぎるわよ?」

修「っへ、いいじゃねぇか。戦ろうぜ。早くさ!」

彼はS13に乗ってアクセルを煽る・・

美雪(何・・かなり戦闘モードね・・。)

そう思い彼女もアクセルを煽る・・バトルスタートのタイミングは美雪が好きなタイミングで出るという事。


息使いが落ち着いた所で美雪は1速にシフトアップをし、バトルがスタートした。



所代わり・・阿神頂上PA・・。

そこには黒いGDB-Fと白のGDB-Cが停まっていた・・GDB-Cの方は限定モデルのS203であった。

GDB-Fは拓郎のインプレッサであった。S203には女性が乗って居た。

拓郎「・・おま・・またそんなヘンな本・・」

???「ヘンじゃないもん!漢と漢が絡むなんて・・もう最高!」

拓郎(あ・・もう・・!)

???「タっくんさ、誰かと絡めば?勿論、漢で!」

拓郎「嫌!絶対嫌!・・お前!何そのニヤケ目!」

この反応・・どうやら彼女は拓郎の彼女である可能性もある様だ。

拓郎(どうして・・こんな奴と俺はくっ付いたのか・・。)

しばしば考えていた拓郎・・すると、拓郎の付近に走り屋ぽい男が2人居た。

走り屋A「おい、何かバトル始まったらしいぜ・・上りで。しかも、今有名なあの34R顔のS13だとよ!」

走り屋B「マジ!?俺さ、前の万屋の時からのファンなんだよ!いやぁ!楽しみ!」


拓郎(へぇ・・アイツか・・んじゃ、この腐れ女に付き合うついでに観戦でもするか・・。)

彼も修と美雪のバトルを観戦する事にしたそうだ。

???「タっくん。」

拓郎「何だ?美優?」

彼は彼女の事を美優と呼んだ・・彼女の名前は坂下 美優と言う。

美優「タっくんさぁ、同級生っていないの?この辺に」

拓郎「居るわぁ!高卒舐めんな!」

美優「はいはい。」

彼女はそのまま手に持っていた本に目をやった。

拓郎は『全く・・』と言う感じで目を閉じてフゥ~っとため息を吐いた・・。



第15話へ続く。


第15話~―この夏最後―~


白とグレーの2台のマシンが今スタートした。前を走るのは美雪の80スープラ、後ろを走るのは修のS13だ。

修「うげぇ・・スタート速ぇ・・。」

美雪のスープラはスタートから一気にS13を引き離した。右左の緩いコーナーをクリアした後の少しキツめのヘアピン・・

スープラはそのコーナーをドリフトで抜ける。S13も無駄の無い速いドリフトでヘアピンをクリア!

美雪「やっぱり上手いわね・・気を緩められないわ!」

80スープラのギアをムチの様にシフトアップさせる美雪。高いトルクを生かした立ち上がりで修のS13をまた一気に引き離す。

修(糞・・マジかよ・・速ぇ・・だけど、タイヤの減りはパワーもトルクも高い向こうが先に逝くだろうよ・・!)

S13とスープラの差は50m以上・・

美雪「かなり離しちゃったわね・・でも、遠慮はしないわ!」

スープラはペースを保ったままハイのまま走っている。

S13はコーナーで差を縮めるが、ストレートで離れていく・・。

修「やべぇ・・どうしよう・・あ・・でもアイツあのコーナー大丈夫か?」

彼が言うコーナーとは、3つ先のあの魔のコーナーである。あそこは下りと上りではかなり違った様になる。

修(仕掛けるならあそこだな・・。)

2台は高速セクションをクリアして行く。そして、S13は徐々に差を詰める!

美雪(修君のS13が近づいて来た・・!)

スープラも負けじと差を開こうとする。しかし、魔のコーナーが迫る。

魔のコーナー前の左へ大きくカーブするコーナー。そこのイン側の歩道にS13はフロントタイヤを乗り上げながらクリアする!

美雪(な、ショートカット!?)

今のショートカットでサイドバイサイドとなった。今2台は万屋の400Rが事故ったコーナーを通過。



いよいよ2台は魔のコーナーへ――!

修(このまま行けばインは俺だ!)

彼の予想通り、魔のコーナー手前までは修がインを確保している!

勝負の分かれ目はブレーキ勝負となった・・!

先にブレーキを踏んだのは美雪のスープラだった!その後フロントタイヤがスープラのフロントバンパーから出るく

らいでS13はブレーキ!

修「もらった!」

S13はドリフトしながら魔のコーナーをクリア!スープラはその後に続いてコーナーを立ち上がった。ここでS13に離され

てしまった。


美雪「やられちゃった・・流石だわ。」

まだ諦めない美雪だったが、そろそろ全開走行のせいでタイヤがヘタってしまった為S13に追い付く事は出来なかった・・。


頂上PA~

拓郎「ん?S13が入ってくるな。」

美優「えぇ?あのバンパーGTRじゃないの?」

拓郎「そうだけど、クルマ自体はS13シルビアだ。」

2人の前に一足先に頂上に着いた修のS13が入って来た。

S13から修は降りて一息『フゥ・・』っと着いた後に拓郎達に気付いた。

修「アレ?お前は・・拓郎じゃん。その娘は?」

拓郎「え?あァ・・坂下 美優っつって俺の女だ。」

そう彼が話したら、修はニヤっと不気味な笑みを魅せて・・

修「へぇ・・お前が・・へぇ・・!」

拓郎「な・・何だよ!悪ぃのか!?」

彼が怒鳴った丁度その時、美雪のスープラがPAに入って来た。

スープラは修のS13の横へ停めて中から美雪が出て来て修達の方へ歩み寄って来る。

美雪「あ、修君のお友達ですか。始めまして、私は綾川 美雪と言います。」

拓郎「ども、俺は笹坂 拓郎、んでこっちが坂下 美優だ。」

美優「宜しくね。美雪さんと私名前似てるねぇ!」

美雪「はい、私も思いました!」

2人の会話をしてるのを眺めていた修に拓郎が・・

拓郎「何だよ、お前にだってこんな綺麗な人が居るじゃねぇか。」

彼の言葉が耳に入ったのか、少し照れていた美雪。

修「・・・そうだな。」

彼は初めて『違う!』以外の言葉を言った・・。



翌日~文化祭当日の夕方~

真「おぉい!修!客が待ってるだろ!」

修「へいへい・・。」

彼はやる気のなさそうに客の方へと行った。

修「いらっしゃいませぇ・・ご注文は・・」

客「そうだな・・お前確かS13乗りの修って奴だったな?」

客の一言にビックリしてマジマジと客に目を向ける修。

修「な・・そ、そうですが・・。」

客「ふん。まァいい。いつか覚えておけ。」

男はそう言って席を立ち修達のクラスから出て行った。

修「何なんだ・・?」

その客を最後に文化祭が終了した。丁度終了して30分くらい話し込んだ修達のクラス・・その後一斉に片付けをし始めた。


PM.8:45  

修はこの時間に家の前に着いた。

修「あ、今日は香苗姉さん来てるわ・・。」

彼は家の前に置いてあった白いS2000を見てふと言った。

家に入って修は自分の部屋に入った。丁度その時、携帯にメールの着信が入った。

修「美雪だ・・。」

メールの内容はこうだ・・『今日疲れてる所悪いけど、阿神に来れる?』と。

修「しゃねぇ・・んじゃ行くか・・。」

彼がベッドに腰を掛けている状態から立ち上がって自分の部屋のドアの前に立ってドアノブに手を掛ける。っと、その

時ドアが勝手に開いた。

修「うわ!兄さん!ビックリした・・。」

陽介「悪いな・・ちょっといいか?」

修「あァ、いいよ。」

陽介に連れられて表に出る修。そこには香苗がS2000に寄り掛かって居た。

修「香苗姉さん久しぶり!」

香苗「久しぶりね!前あったのは半年前だっけ?」

修「そうだね。そういえば、来週だっけ?兄さんと姉さんの結婚式。」

香苗「えぇ、そうよ。修君も誰かと早く結婚しなよ!」

修「余計なお世話だい!」

2人は笑いながら会話をしていた。そこに陽介が話を持って来た。

陽介「今日はな、一緒に阿神行かないか?って思ってさ。お前大丈夫か?」

修「俺も丁度美雪に呼び出された所。一緒にいきゃあいいよ。」

陽介「そうか、なら行こうか。」

彼がそう言うと、3人とも自分のマシンに乗り込んだ。

SR20DET・RB26DETT・F20Cと3つのエンジン音を響かせて阿神へ向かった。



阿神峠麓

すでに美雪のスープラは阿神に来ていた。

美雪「ちょっと来るの早かったかなァ・・ちょっと上ってみようかなァ。」

彼女は車に乗り込んで阿神峠を上り始めた。

スープラと一緒に黒いレクサスマークの怪しいアリストが後を追う様にして出て行った。


第16話へ続く。



第16話~悪魔舞い降りる~


スープラを軽やかに走らせる美雪。後ろから物凄い気迫で迫ってくる4つ目ヘッドライトのマシンに気が付く美雪・・。

美雪「あれ・・何か怖いな・・あの車・・先に行かせようっと・・。」

彼女は後ろの車を先に行かせようと右にウィンカーを出した。っと、その時。

『ガンッ!』っと行き成りリアバンパーを強く押して来た後ろの車!美雪は驚いた!

美雪「ちょ、ちょっと!行き成り何するのよ!」

彼女は出していたウィンカーを消し、アクセルを踏みな直した美雪。

???「ふ・・やっと潰し我意のある女狐になったぜ・・ガードレールと友達にさせてやんよ。」

その男、美雪のスープラのリアバンパーをガンガン当てまくっている。

美雪「調子に乗らないでよ!?ちょっと!」

彼女の目の前に左ヘアピン・・そこでさっきよりも強くバンパープッシュをする後ろのアリスト・・

見事に美雪のスープラはスピン状態になり、フロントバンパーがガードレールに当りバンパーが取れ、リアも同様ガードレール

に当りリアバンパーは外れ掛かった・・。

が、そこは流石美雪・・それ以外の損傷は無いようなスピンの仕方をした。

美雪「・・はァ・・な・・何なのよぉ!もぉ!!」



丁度その頃修達は阿神の麓に到着していた。

修「あれ?美雪が居ない・・。」

香苗「美雪って?」

陽介「あァ、修の女だ。」

香苗「あぁ!なるほど!」

修「ちょっと俺・・峠上がってくるよ。」

陽介「あぁ。」

修はそう言って少し焦りながらS13を飛ばして阿神を上り始めた。


その頃、美雪は出来る限り車を隅に寄せてバンパーを拾って隅に置いた。

美雪「ふぅ・・ごめんね・・スープラ・・。」

少し涙ぐんでいたが、車の音が近づいてくるのに気が付いて目を擦って普通にした。

その近づいて来たのは修のS13だった。

S13は美雪のスープラの後ろに停めた。慌てて少し青ざめた顔でS13から出て来た。

修「ど、どうした!?」

美雪「うんうん、何でも無いよ。ちょっと・・ね・・。」

彼女の言葉を無視してスープラを見回してリアバンパーに付いた黒い塗料の付いた傷を見つけた。

修「わざとぶつけられたな・・お前、それは黙ってなくていいんだぞ?俺がそいつを絞めて来てやる・・!」

彼は目の色を変えてS13に乗り込んだ・・

美雪「ちょ、ちょっと待って!暴力は駄目だよ!」

修「黙れ、お前がこんなになって黙ってられるか!」

そう言ってS13を発進させた・・



頂上・・・

そこには黒のアリストが停まって居る・・

???「さっきのスープラ・・もっと壊れればよかったのに・・。」

その男はタバコを吸いながら言っていた。

っと、そこへグレーのS13が入って来た。S13から修が凄い怒りを露にした顔で飛び出してきた。

修は周りをキョロキョロした・・そこで見つけたのはフロントバンパーがボロボロの黒いアリストだった・・

修「おい!テメェ!」

彼は勢い良くその男の胸倉を掴んだッ――!


第17話へ続く。



第17話~撃墜~


アリストの男の胸倉を掴んで息を荒くする修・・その格好を見て周りの人達は『なんだ!?』『どうしたんだ!?』と聞く。

すると、アリストの男は修が胸倉を掴んだ勢いで落ちたタバコを見つめてこう言う。

???「おいおい、行き成り何すんだ?タバコが勿体無いじゃないか。第一お前に俺は何も被害を加えて無いぜ?」

鼻で笑いながら修を見下した態度でそう言い放った・・。

修「ッざけんじゃねぇぞ!俺のツレに何したか忘れたとは言わせネェ!」

より首を絞める感じで掴む修・・それに対して男は鼻で『フッ』と笑い、それと同時に修の顔目掛けて唾を掛けた。

修「うっ!?」

彼が咄嗟に腕で顔を隠し腹部がガラ空きになったのを良い事にそこ目掛けて回し蹴りを入れた男。

修「ぐぁ!」

すぐ様倒れてしまった修・・周りにはバキッと言う鈍い音が響いた。

???「おいおい、もうギブか?拳なら俺の価値は勝ちは決まりだぞ?車で戦るか?」

男がそう言い放った。それを聞き脇腹を抑えながらフラフラしながら立ち上がった修はそのバトルに乗ってしまった――

修「い、いいだろう・・!受けてやる・・」



一方麓に居た陽介達は修からの連絡が無い為峠を上っていたら美雪のスープラを見つけ、そばに駆け寄って美雪から

事情を聞いた。

陽介「そうか・・それでも、君に怪我が無くて何よりだ。」

美雪「で、でも・・修君が上にそのアリストを追って・・。」

香苗「何ですって!?」

陽介「ヤバイな・・あいつは多分俺を昔事故らせた奴と同一人物だ・・修の奴、絶対に殺られる。」

彼の一声で美雪と香苗は青ざめた表情を流した・・。


頂上ではすでにバトルが開始されようとしていた。
 
バトルの仕方はローリングスタート方式で先頭の車がスタートして開始である。

アリストは3UZ-FEのV8の音を響かせてS13の後ろから圧力を掛けていた。

修「・・はァ・・アバラ逝ってるな・・」

骨が折れてる事を忘れる為に彼は音楽を付けた・・その後ギアを1速に入れてバトルを開始させた。

???「さぁ、処刑の時間だ。昔も居たな・・俺にやられたグレーのS13・・クカカカ!」

不気味な笑いを車内に響かせてS13を追うアリスト。

S13が先頭の物の、スタートで全く差が開かない。開く所か縮まっている。

修「っく・・嫌な奴・・」

シフトアップをしながら愚痴を溢す修・・そして、最初の連続ヘアピン。

骨が折れてるのも関わらずマシンガンの様に速いシフトダウンで一気にギアを下げて車を横にして一つ目をクリア。

???「ほぉ、なかなか楽しめそうだ・・クカカカ。」

そのコーナーをほぼ同じスピードで重い筈のアリストが駆け抜ける!

???「あ・・楽しむのもいいが、そんなに暇じゃ無いしな・・後5つでノシてやるか。」

男はそう言った。

一体何をするのか!?


第18話へ続く。



第18話~終わる日~


連続ヘアピンを抜けた直後、後ろのアリストは急にペースアップした。S13の後ろに張り付く感じにピッタリとくっ付く。

修(ウザいな・・パワーがあるって言いたいのか?」

ヘアピンを抜けた後の緩い右コーナーを立ち上がった時に加速でS13は少しアリストを引き離すが、ちょっとした直線ですぐに

張り付かれてしまう・・差が全くと言う程開かないのだ。

修(ヤバイな・・骨が逝ってるせいで目の前が朧になって着やがった・・)

朦朧とする修だが、事故をする程の走りはしては居ない・・寧ろ慎重に走っていていい感じだ。

???「さて・・もうそろそろ橋が来るな・・その先のギャップ超えたあたりにさっきのスープラが事故した所だったな・・

殺るならそのスープラの所でみっとも無い恥を晒してやるぜ。」

そう呟いてS13のリアを軽く突付き出した。

修「な、何だよ・・行き成り小突きやがって・・」

スピンする程押されては居ないが、今の修の状況では少し危ない。


陽介「・・来た・・あの男ならここで仕掛けるはずだ。何かがあったらすぐに行ける様に・・待つしかない・・抑えろよ・・。」

美雪と香苗は分かったと返事をした・・


―そして橋を渡りギャップもクリア・・そこで等々アリストが何かを仕掛けて来た。

???「逝かせてやるよ。あのスープラと仲良く寝てナ!」

っと、アリストが右コーナーをドリフトする修のS13のリアを激しくプッシュ!

修「な!?」

S13は糸も簡単に回った!そのままリアをガードレールにぶつかり、その反動でフロントを思いっきり山側の岩壁に激しくヒット

させ、またそのまま回りリアをぶつけた・・


しばらくして停まった時には無残な姿のS13・・もうフレームまでひしゃげていた・・完全に直らない姿になった・・

その光景をアリストの男は鼻で笑いながら素通りした・・。


その事故を見てた陽介達は一目散に修のS13の所に駆けつけた。一番行動の早かったのは美雪だった。誰よりも早く修の方へ

駆けつけた。

美雪「修君!」

陽介「修ッ!」

香苗「大変!救急車を・・!」

3人はそれぞれ最善な行動をした。まず陽介は修の安否を確認・・

陽介「修!確りしろ!返事してくれ!」

少し取り乱しながらS13のドアを抉じ開ける。

修は喋れはしなかったが、『う・・』っと少しだけ声を発した・・。

美雪も陽介と一緒に修を車から出すのを手伝った。

香苗が救急車を呼び数十分後救急車が来て修は病院に搬送された・・



数週間後、修は病院から出てくることが出来た・・その後に自分のS13を見て愕然とした。

一緒に居た陽介は「ここまで逝った物はもう戻せない。解体屋に持ってくしかないな・・。」

兄の言葉は修の心に矢の様に突き刺さった・・



車が壊れてから早4ヶ月・・季節は11月でもうすっかり風も冷たくなり空気も乾燥して寒くなっていた・・

大学の机で修はS13が解体されてから肘を机に付いてもうやる気を無くしていた。

修「・・はぁ・・。」

美雪(修君ずっとこんな調子だけど・・大丈夫かな・・。)

彼女も心配そうにしていたが、声を掛けるような雰囲気では無かった。

すると、真が修に授業中なのに声を掛けて来た。

真「おい、修。」

修「・・・。」

真「・・今度さ、峠行かね?」

修「・・・。」

真「なぁ?」

修「・・・。」

修がずっと黙って居た為真が等々大声を出した。

真「おい!修!返事しろよ!」

担任「おいおい。高嶺!授業中だぞ!」

真「す、すみません!」

周りの人はコレで大笑いしていたのに対し、修は無言であった・・表情も眉一つ動かさなかった・・。


翌日の休みの日・・修はある事を思い立った。

それは、陽介のS15を借りて休みを使って中古の車探しに行った。

ずっと探して居たが・・見つからなかった・・。


それから1週間、あるマシンを見つけた・・


第19話へ続く。




© Rakuten Group, Inc.